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肩関節学会40年史

第41回日本肩関節学会の開催にあたって

会長
森澤佳三

 第41回日本肩関節学会学術集会を今秋、10月24日(金)、25日(土)に佐賀市文化会館及び佐賀県総合体育館にて開催させて頂きます。歴史ある本学会が佐賀県で開催されますことを大変誇りに思います。本学会が参加者の皆様にとって少しでも役に立つ学術集会となるように準備してきました。
 本学会に対して短い応募期間であったにも関わらず多くの優れた演題をご応募頂きました。しかし、会場及び時間に制限があるため査読委員による、厳正なる結果をもとに口演147題並びにポスター186題を採択いたしました。同時開催の肩の運動機能研究会に関しましても口演49題及びポスター89題を採択いたしました。ご応募いただいた会員の皆様、ご協力頂いた査読委員に感謝いたします。
 本学会は、Globalization 日本から世界へ をテーマに掲げており、国際化の重要性を理解し実践して頂きたいと考え、特別講演をはじめとして英語での発表及びディスカッションを行うセッションを企画しました。
 その1つとして国際シンポジウムを企画しました。「広範囲肩腱板断裂の治療戦略」をテーマに掲げ、Yong Girl Rhee先生、菅谷啓之先生の二名の先生に座長をお願いいたしました。またシンポジストとして国内から菅谷啓之先生、末永直樹先生、三幡輝久先生の3名、海外からJin Yong Park 先生(アジア)、Frank Gohlke先生(ヨーロッパ)、Frances Cuomo先生(アメリカ)の3名、計6名のspecialist に発表していただきます。現在の日本で行われている治療方法と諸外国で行われている治療方法をご報告頂き、相互を比較しながら討論が行われ、新しい発見、新しい知識として頂ければ幸いです。
 また、韓国からも多くの演題をご応募いただきまた。そのため、本学会では一般口演にも英語のセッションを4つ設けました。英語セッションでは日本の会員も英語での発表をお願いしています。本学会のテーマにふさわしい国際的な情報の共有と熱い討論をして頂き、活発な学術集会になることを期待しております。ポスターセッションにおいても、これまでと違った形式で発表していただき、短時間でより深い討論が可能になることと考えております。
 今回は特に多様な内容のセミナーをご用意しております。例えば、モーニングセミナー、ランチョンセミナーでは、医療安全対策の視点より「医療チームの安全を支えるノンテクニカルスキル~スピークアップとリーダーシップ~」、最近の学会でしばしば引用される「腱板断裂性関節症のX線分類と治療法の選択」、その他にも腫瘍、疼痛、超音波診察などその分野での第一人者による講演があり盛りだくさんの内容となっております。イブニングセミナーでは、実際の手技や新しい器材の紹介など手術に関することを中心に韓国、日本のリーダー的な先生方にリバース型人工関節を含む人工関節や腱板断裂治療の新たなアンカー、その他の疾患に対する新たな取り組みなど、多種多様な内容に関して講演して頂くこととなっております。
 近年、新しい人工関節や手術機器などが開発、改良されており、それに関する展示や特別講演、ハンズオンセミナーもご用意しております。第一人者の先生方にご講演頂き、それらの器材が適切に使用され良好な治療結果を得るため、その論理や手術手技についての情報交換と知識を深められる場になるように準備を進めています。
 2日間という短い会期ではありますが、皆様に喜んでいただける内容を企画しております。秋の実りのようにさまざまな知識、学問に触れて頂き、九州・佐賀の地において、充実した学術集会だったと思っていただければ幸いです。

第41回日本肩関節学会のメインセッションである国際シンポジウム
テーマ「広範囲腱板断裂の治療戦略」
座長 2名、シンポジスト 6名(海外3名、国内3名)
(第1日目 第1会場)

国際シンポジウムの座長
国際シンポジウムということもあり、海外から1名、国内から1名の座長
左からYong Girl Rhee先生(韓国)、菅谷啓之先生(日本)
また、菅谷啓之先生におかれましては、シンポジストとしてもご活躍して頂きました。

国際シンポジウムのシンポジスト
左からFrank Gohlke先生(ドイツ)、Frances Cuomo先生(アメリカ)、Jin Young Park先生(韓国)、三幡輝久先生(日本)、末永直樹先生(日本)

大勢の先生方が集まったポスター会場

第41回日本肩関節学会閉会後
左から 山本敦史先生、菅谷啓之先生、井樋栄二副理事長、森澤佳三会長、梅村愛先生、玉井和哉理事長、筒井廣明先生、中川照彦先生、伊﨑輝昌先生、望月由先生、菊川和彦先生、柏木健児先生、北村歳男先生