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肩関節学会40年史

第22回日本肩関節学会の開催にあたって

会長
尾崎二郎

 このたび伝統ある日本肩関節学会の第22回学術集会を平成7年10月21日、22日の2日間、奈良市で開催させていただきますことを大変光栄に存じます。ご参加に感謝いたしますとともに、実り豊かな学術集会にしていただきますよう、お願いもうし上げる次第です。
 肩は上肢の要であり、大きな可動域と他の関節にはみられない多くの特徴をもつ興味深い関節であります。さらに臨床の現場では肩の痛みや障害を訴える患者の頻度が高く、肩関節領域は今や整形外科の重要な分野であると考えられています。このことは、今や世界各地に肩の専門学会が続々と誕生していることからも伺い知ることができます。日本肩関節学会は歴史的にも最も古く設立され、規模と内容からも世界をリードしている肩の専門学会であります。
 シンポジウムは「投球障害肩」を、主題は「五十肩の病態と診断・治療」と「肩のスポーツ障害」をとりあげました。
 本学会では初めての企画として、県・市民公開講座「五十肩にご注意-そのしくみと治し方」を奈良県および奈良市の後援を得て、信原克哉先生と安達長夫先生に講演をお願い致しました。
 招待講演は、Mayo Clinic のKai-Nan An教授に「Biomechanics of the Throwing Injury of the Shoulder」とお願いしました。また会長講演はシンポジウムに関連した「投球障害肩へのアプローチ」のテーマで発表させていただきます。
 演題数が120題を超えるため、展示討論を充実するように努め、そこには学会賞にノミネートされる様な優れた演題が多数含まれています。また第1日目の夜には、弦楽四重奏(アンサンブル・デ・ドルチェ)による記念コンサートと、ささやかな全員懇親会を企画しました。懇親会では会員の親交を深めることと、会場では出来ない突っ込んだdiscussionが可能かと存じます。
 それでは皆様方を奈良市にお迎えすることを楽しみに、そして皆様方に古都の晩秋を満喫して戴けることを願っております。


  • 第22回日本肩関節学会抄録集